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ホームページコラム 筆不精医誌曖昧模糊 -あいまいもこ-

「想い=コンセプト」について

VOL.02
2014.10

こんにちは。

大型の台風が猛威をふるう今年の秋ですが、これも自然の営みのひとつ。
人間が知恵を絞り災害対策をしないといけませんね。

 

院長の新です。

 

今月は、私が「新くりにっく」を開院しようと思ったきっかけである、当クリニックの軸となる「想い=コンセプト」についてお話しさせていただきます。なぜ、私が父の内科医院ではなく(実家の病院については、挨拶文をお読みください)、また、今まで勤務してきた大学病院でもなく、自分のクリニックを開院しようと思ったのかをお話しさせて頂きたいと思います。

 

私は、長男なので普通に考えれば父の医院をそのまま継ぐとか、もしくは大学病院で勤務医を続けるかだと思います。その方が楽かもしれません。私は、難しいことを言うのも考えるのも好きでは無い、シンプルな人間なので、簡単に言うと「私の目指す。理想とする。こんなクリニックが必要なのではないか。」というクリニックが、私の身近には、殆ど無かったのです。無いなら作ろう!作れば良い!!こんな至ってシンプルな思いから「新くりにっく」は、スタートしたのです。

 

現代の医療は、「科学的根拠に基づく医療」=エビデンス ベイスド メディシンと言われています。確かに、特に内科で扱う疾病は目で確認できないものが多く、このデータ―が時として大いに役に立つことも、私は理解しています。その上で、この「根拠なきものは、医療にあらず。」とまでいきませんが、データーありきの世界だけで良いのだろうか?という疑問がでて来たのです。

 

昨今の医療は、医療技術と共に血液検査・画像検査診断(MRI、CT)などがすさまじい勢いで発展し、科学の進化と共に精密さを増している反面、検査のデーターだけで全てを理解したつもりでいる医療(西洋医学)になってしまっています。心の中は、血液検査でもレントゲンやMRI、CTでも写りませんからね。

私は、精神科医でも心療内科医でも無いのですが、内科医として約20年勤務してきました。医者として成人式を迎えましたが、実際現場で患者様達を診療してきた中で思ったのは細胞・臓器だけにアプローチしてもALL is BEST!にはならないという事なのです。医療の現場において、西洋医学の治療と相性が合わなかったり、民間療法を希望されたりする患者様の居場所がないのも見てきました。西洋医学を学んできたものとして西洋医学を否定はしません。この150年あまりの医学の発展の素晴らしさには、敬意を表したいとも思っています。しかし、それ以前の2000年もの歴史を持つ東洋医学(漢方・鍼灸・気功・あんま・薬膳など)ヨーロッパ諸国のホメオパシー医学・アロマテラピー等などにも大きく目を向け、耳を傾けた東西医学なるものの存在も、現代の人間には必要なのではないか?そんな想いが「新くりにっく」を開院しようと考えたきっかけなのです。

 

お顔や体格、性格に個性があるように治療もまた人それぞれの個性に合わせた選択が必要な時代なのではないかと思うのです。どの治療が、この患者様に最善なのか。データーだけでは、個性は図り知れないと私は考えています。

 

長くなりました。どんなクリニックにしたいか?は、また、次号にて書かせて頂きます。

 

院長 新  浩一

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