コラム バックナンバーBack number

ホームページコラム 筆不精医誌曖昧模糊 -あいまいもこ-

冷え性について

VOL.25
2016.11

11月になり日増しに気温も下がってきました。
ここ数年のお天気は、四季の移り変わりとはまた違う変化があるかのように思うこともしばしばです。
ご自身で日頃からのセルフケアを心がけましょう。

 

こんにちは 院長の新です。

 

寒くなってくると「冷え症」に困っているという方も多いのではないかと思います。勤務医だった頃の私は、冷えは女性の病気で冷えはスカートのせい等と思っておりました。また、冷えのみを治療する西洋医学の医薬品もないため、その症状を軽視していたのです。ところが、ある年齢になってからのこと、私も徐々に足に冷えを感じるようになってきました。以前は、暑がりでクーラーも最低温設定でしたが、今では夏場でもクーラーが苦手な体質へと変化してしまいました。現在は、毎日の入浴、ももひき、膝掛けが欠かせません。私の祖父が晩年の頃、やはり足先の冷えが激しく、1年中カイロを足に何枚も貼っていた事を思い出しました。以前は、女性だけの症状と勘違いしていた万病のモト「冷え」ですが、わが身に起こった変化により、切実に真剣に捉えるようになりました。

「冷え」は、実はただ冷えを感じる部分のみが冷えている状況だけではない事をご存じでしょうか。

 

“冷えは万病のモト”と言われるが如く、冷えることにより、免疫機能・酵素活性・代謝機能が低下し、その後には、感染症・アレルギー疾患・癌など様々な病気を引き起こす引き金となりえます。ですので、ただ冷えをとるだけでなく、体質のモトから改善していくのが大切です。「冷え」は、病気の引き金になりえるかもと書くと、怖く感じる方もいらっしゃるかもしれませんがあらゆる身体の変化は、サインであり気づかせてくれるお知らせです。自分の体のサインを見逃さずしっかりと受け止めて対処することが必要です。

 

先にも述べましたが、現時点では、西洋医学では「冷え」に特化した良いお薬がありません。しかし、東洋医学である漢方薬には、非常に多くの種類の「冷え」に対するお薬があります。これらのお薬は、おひとりおひとりの体質に合わせて処方すると、良い効果を発揮してくれます。全ての患者さまの体質改善が直ぐに可能かと言うと、ご存知の方もいるかと思いますが、漢方薬は徐々に変化をもたらすお薬なので、直ぐには難しい方がいらっしゃるのも事実です。じっくりとおひとりおひとりの性格や体質、生活習慣等を問診でお伺いし、その方の身体の個性を紐解き、その方にあったお薬を処方し、体質改善に繋がる情報をお教えしながらじわじわと良くしていくお手伝いをいたします。

 

ところで。

地球は、温暖化していくのに、なぜ自分は冷えがひどくなるのだろう?
と哲学者のように考えた事はありませんか。 「・・・・・ありません。」という方でも、なぜ冷えるのか?と考えた事は、あるのではないでしょうか。原因にアプローチしないと体質改善には繋がりません。

 

次回のセミナーでは、この万病のモトである「冷え」について、こんなお話をお伝えしたいと思っております。お越しいただいた皆様とご一緒に考えられるように、内容盛り沢山でお届けいたします。

 

万病のモトである「冷え」。今は大丈夫でも、いつ、どこで、急に症状が現れるか分かりません。未病を防ぐことで、明るく楽しい未来を手に入れましょう。スタッフ一同、お待ちしています。


 

院長 新  浩一

PAGE TOP