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医者になってからの不思議体験

VOL.34
2017.11

こんにちは。
院長の新です。

 

すっかり秋も深くなりました。 「芸術の秋」「読書の秋」ですが、皆さまは、どのような秋を楽しまれているでしょうか。

 

私は、「読書の秋」を満喫しています。元々読書が趣味ですが、外で心地の良い風に吹かれながら楽しむ秋の読書が大好きです。最近、読んだ本は、不思議なファンタジーの本です。不思議がいっぱいのワクワク、ドキドキ満載の1冊でした。人は、不思議なことを体験したり、みたり読んだりしますと日常使用している脳の箇所とは違う別の個所が働くのだとか。刺激になるのでしょうか。 医者を長年していると不思議なことは日常にあったりいたします。

 

そこで・・・・。
今日は、私の医者になってからの不思議体験を少しお話いたします。

 

とある日にいらっしゃった老夫婦の患者さまのお話です。救急外来に、腰の曲がった80歳女性が、背中を痛がるご主人80歳代男性を車いすに乗せながら、連れていらっしゃいました。私は、ご主人の診察にあたっていたのですが、その間、待合室で待たれていた奥様も背中が痛むとうずくまってしまわれました。そのため検査を急いだのを今も覚えています。

 

検査結果は、というと、お二人とも“解離性大動脈瘤”という、とても珍しく、かつ命に関わる大病でした。疾病自体もとても珍しいにもかかわらず、同じ箇所の血管が裂けていたのです。そのご夫婦は、その日のうちに手術を受けられ、そのまま集中治療室で仲良くお隣同士で加療されたのちに、お元気になり、仲良く退院されていきました。まれな疾病にご夫婦そろって同じ個所を煩われる。不思議を通り越して、神秘的で、事態は疾病というアクシデントではありましたが、何だか心が温まる感じがし、とても印象的でした。「夫婦は似てくる」「飼い主はペットに似る」と、いいますが、仲が良いと病までも同じになるのでしょうか。

 

そして、次のお話は、勤務医時代のことです。

懐かしい話になりますが、当時は、消化器内科で外来を7人の医師で担当していました。思い出すのも恐ろしいほどの忙しい外来ブースでした。沢山の患者さまが待っている中、とある患者さんをみて、同じ消化器内科の仲間に、「あの患者さんは、新先生の患者さんだよね」とピタリと指摘される事がしばしばありました。

「カルテを見ないで何でわかるだ・・・・」と、とても不思議でした。聞いてみると、その彼曰く、私と患者さまの雰囲気が似ているので分かるとの事でした。確かに、○○先生の担当患者さんは、○○先生に雰囲気が似ているな・・・と、私も思うことがありました。「担当医と患者さまは、似てくる」ということでしょうか。

 

皆さまもご自身のかかりつけのお先生と似ていますか。そんなちょっと変わった目で医者を見るのも面白いかもしれません。似ているから通うのか、通うから似てくるのか。う~~~~ん。 どうなのでしょう???「類は友を呼ぶ」なのでしょうか。

 

さらに、これからお伝えする話は、私にはちょっと怖い話ですが、お話ししましょう。

友人の医者の話です。 何故か、
消化器医は胃癌や大腸癌になりやすい。
循環器医は心筋梗塞になりやすい。
呼吸器医は肺癌になりやすい。
精神科医は統合失調症やうつ病になりやすい傾向がある。
と、言うのです。

医者の不養生とも言いますね。

「・・そういえば・・」(思い当たる人の顔が脳裏に浮かびます)

 

これらには、実はしっかりした理屈や根拠があるようです。すでに、中国4000年の歴史ある漢方の世界では、「氣」といった考え方があります。気功などが、これに当たります。この「氣」は、与えたり、もらったりする事ができるそうです。ですので、専門医が患者様と同調(リンク)し、同じような症状が出やすい、同じような疾病が表れやすいという事も、この気の理論からするとあり得る話となります。

 

ある研究者たちの報告では、この不思議な事実が科学的にも解明されてきているとのことです。詳細は、長くなるので割愛させていただきますが、キーワードは先ほど言いました「氣」「水」、「情報」にあります。今まで目に見えなかったことが、解り出してきている。実に面白い話ですね。今後、色々解ってきたら、当セミナーでも目に見えない不思議なお話をしていきたいと思っています。

 

病は気から。季節の変わり目。お体からのサインを見逃さず冬支度をしてください。


 

院長 新  浩一

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