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2021年春、コロナと免疫力についてのおはなし

VOL.57
2021.04

こんにちは。院長の新です。

 

2021年4月。今年の桜は早々と咲き乱れ、あっという間にひらひらと散ってしまいました。
今日は、ピンクの絨毯がきれいです。細々と続けてきたこのコラムもしばらくぶりになってしまいました。
驚くことに1月から更新されていませんでした。。。。

 

春になってもコロナ渦が続き、日々罹患者の数に加え、ワクチン接種希望者の数が加わり、ニュースを見るたびにどうなってしますのかと不安や恐怖に苛まれてはいませんか。情報収集をすることも大切ですが、偏った情報に振り回されないように気を付けたいですね。

 

最近は、新型コロナウイルスの終焉に期待されている新型コロナワクチンの情報もより具体的に報道されるようになってきました。ですが、この情報も報道そのままをうのみにしてよいものなのだろうか。と、医療従事者として疑問が湧いています。

 

コロナをきっかけに教育や働く現場でのリモート化が重要視されていますが、実は、先進国の中では、日本はかなり遅れを取っているのだとか。ニュースでやたらとリモートリモートと目にするため、加速しているように思えますが、実際はまだまだのようです。リモート化が本格的に進めば、職種によりますが、場所にとらわれずに仕事をすることが可能になります。都会から郊外に生活拠点を移す人や居住地を季節や気分で移り住む人など、あらゆる可能性がみえてきます。その受け入れ先の一端として面白いサービスも続々と登場しています。

 

例えば、アドレスホッパー(直訳すると住所を転々とするとなるが、都内中心に月7万円という安さで契約されたホテルに限り泊まり続けられるシステム)などもその一つです。飲食、観光をはじめとする地域娯楽産業は、これまでの在り方の見直しをせざる得なくなっておりますが、医療現場もまた然りです。

 

当院では、昨年よりいち早く新型コロナウイルスをはじめとする感染症対策を強化してきました。コミュニティールームをコロナ罹患者対応可能な場所として体制を整え、通常の患者様との導線を分けて対処しております。今年は、寒い季節であっても風邪も含めて発熱患者さまが、例年に比べ少なく、また当院の場合ですが、インフルエンザ患者さまはいらっしゃいませんでした。通年ならば、12月、1月で約50~100人は、いらっしゃいます。これには、さまざまな要因があると思いますが、ひとつは、患者さまが「発熱したらすぐ病院受診」といった考え方から、「発熱してもまずは自宅で様子観察」といった意識に変わってきたのではないかと推察しています。

 

発病しても軽いならば自宅で完治させたい!というのがムーブメントであるならば、さらにその発病すらもなるべくは自宅で!自分で!病を未然に防ぐ!という意識が起こっても良いのではないでしょうか。

 

その病を防ぐことや体質改善に、漢方は向いています。未病のみならず、症状と経過に合わせた漢方もあります。例えば、虚弱体質で免疫力が低い方には、免疫力を無理なく強化する漢方を、体力はあるけれど免疫力が低い方の漢方は、少し強めの作用がある漢方をというように処方が異なります。また、僕の場合になりますが、風邪の引き始めには葛根湯、少し汗が出たら柴胡桂枝湯などを服用したりしています。

特効薬のない新型コロナ感染症のみならず、免疫力を高めるという事においては、あらゆる疾病に効果的なのが漢方薬と言えるのではないでしょうか。

 

漢方薬を取り入れる以外にも、未病を防ぐ方法として

食生活において
①糖質制限(やめられないお菓子を断つ)
②腸内環境改善(食物繊維、梅干しなど)
③ビタミンC(の摂取ブロッコリー、みかんなど)

 

生活習慣において
①日光浴(抗菌作用のあるビタミンDが増える)
②散歩などの適度な運動
③良質な睡眠
④ご機嫌さんでいる(自然免疫とされるNK細胞は、不安・恐怖で活性が下がり、笑えば活性が上がる)

などが、効果的と言われています。

 

新型コロナウイルスが流行し1年が過ぎましたが、終焉は神のみぞ知る状態です。
どの方も、心身ともにお健やかな生活を送られますようにと願ってやみません。

 

少しでもお役に立てるように、過信慢心せずに精進し、今日も当くりにっくの業務に励みます。

新くりにっく
院長 新  浩一

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