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ホームページコラム 筆不精医誌曖昧模糊 -あいまいもこ-

汗を出すこと

VOL.72
2024.07

こんにちは 
院長の新です。

 

今年も暑い夏がやってきました。みなさま、いかがお過ごしでしょうか。

毎日、昼は冷房、夜も冷房、一日中冷房ではないでしょうか。

外は暑すぎて、家で避難の毎日ですね。

 

そんな中、気になるのが冷房の温度設定。

夫婦間や親子間、兄弟間で同じ部屋で冷房の設定温度でもめることはありませんか?

 

個人個人の快適温度が異なっていますね。

一般的には、夏は、最適温度25~28℃といわれており、エアコンの設定温度で推奨されているのは、26~28℃だそうです。

この温度設定を聞かれてどうでしょうか?

 

28℃って暑くない?と思われる方いませんか?これも人それぞれで25℃でも暑いと思われる方、また暑がりの方は、もっと低く設定にしている方もいらっしゃるのではないでしょうか。また、年々設定温度が下がってくる。暑さには耐えられないためにガンガン冷房をかけまくっているという方も増えているそうです。

 

そして、昨今、体が心地よいと感じる温度の幅も狭くなり、25~26℃程度らしく、春や秋の本来ならば過ごしやすい時期にもエアコンが欠かせなくなっっていませんか?この間まで暖房していたと思ったら、すぐに冷房に切り替わり1年中エアコンがONになっているという日常です。
原因は、地球の温暖化ゆえのせいだけでしょうか?

 

ひと昔前は、そうでなかったような気がします。
20~30℃まで冷暖房に頼らず生活していたような感じがしています。(私だけでしょうか??)

 

私たちは、自身の体温をコントロールできなくなっている?と思わずにはいられません。 身体の体温をコントロールするのは、人間の身体自身で、エアコンではありませんね。

 

このことは、ひとえに“汗をかけない身体”になってしまったからとも言えるのではないでしょうか。

 

冷房生活に慣れると、毛穴も閉じてしまい汗が出にくくなってきます。
あせもの患者さまが皮膚科を受診すると、「汗をかかないようにしてください」と言われるそうです。まるで汗をかくことが悪いことのようですね。また、風邪を引いて熱が出たとき、すぐに解熱剤を使う方が増えています。この場合、熱が出るのは、汗を出してウイルスなどを外にだして回復しようとする過程なのですが、これを失うことになるのです。これを熱が出るたびに繰り返していると体は、その本来の機能を失ってしまうかもしれません。

 

そんな訳で、“汗をかけない身体”になってしまい、本来、人間が持っている汗をかいて体温を調節する能力を失ってしまっているのです。
その結果として、快適温度が狭くなってきてしまっているといえます。

 

まさに、冷房といった文明の利器に甘んじたり、その場しのぎの解熱剤に頼ってきた結果、人間の能力が退化したとも言えるのではないでしょうか。

 

近視眼的な見方、“今だけ、ここだけ、自分だけ”“早い!安い!うまい!” 、名付けて吉牛精神が、世の中を席巻して、それを選択してきた結果ですね。
と、偉そうに書きながら、私自身も反省しています(苦笑)

 

だから、敢えて、この夏、熱中症対策をしながらも、汗をかくことも少し意識してみようと思います!
脂溶性の老廃物のデトックスにもなりますので。

 

もちろん熱中症にならないよう、塩分・水分をしっかり補給しながら、自分なりに出来る範囲で行ってみてくださいね。

 

 

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